円都




お金で夢も絶望も味わって羽ばたいていく人々。

英語も日本語も中国語も韓国語も飛び交ってて、その日生きるための必死さが光る。それがお金。お金さえあれば何でもできる、そう思ってしまう環境。

でも、お金は何に使うかが大切であくまでも手段であり

日本語混ざりの中国語や韓国語や英語、チープな薄いドレス、深紅色のカーテンとか、どれを切り取っても何故か?色彩が美しい。

日本のように、綺麗な国、犯罪が少ない国になると同時に、生活の面白さがだいぶ減ってしまうもの。

世界で最も価値のある通貨である"円"を求めて国内外から出稼ぎに来る人々がいた時代。彼等は円が流通する街の事を円都と呼び、その呼称を嫌う日本人達は出稼ぎに来た彼等を円盗と呼んだ時代があり

そして、昨今のドル円相場からは到底想像もできないほどの、かつては、円の価値と信頼度が高い時代もありましたね。

今から、30年前と比べ、日本は世界から見て随分と落ちぶれてしまったのだと感じられるでしよう。

30年前、バブル経済は終わっていたが、日本経済の強さはまだ依然として感じられていた時代だったと思いますが

日本経済と円が没落した現在から見ると、過酷な状況のなかで精一杯生き抜こうとする移民たちの円都は、パラレルワールドのように思えますね。

日本語、中国語、英語、韓国語が混ざった言語を話し生きる人達、様々な言語が混じり合って新しい言語みたいになってるところ、ときおり入ってくる普通の日本の風景が逆に非日常感を掻き立てるもので、

円が最も強かった時代、外国から円を稼ぐためにやってきた人々が暮らした街。そこに住む人々も蔑まれた時代があり、

バブル崩壊してたけど、当時は中国人やアジア含む後進国を見下していた日本があり

円を稼げば自国で金持ちになれるって、日本に出稼ぎに来ていた外国の方も多い時代があり

今の日本は勢いがなく、外国人が既に10%位おられるそうで、

円が最強な世界。日本には一発当てようと移民が流入。移民街は円街と呼ばれる無法地帯。そんな移民たちが、何者かになろうとする時代

現代日本とディストピアが同居するという、あまりに独特な世界観があった時代もあり、そこで暮らす人々の、円への執着、商魂逞しさ、少々差別的な印象で、円の強かった確かにあったあの時代。

薄暗いのに、希望や青春を感じ、ダークじゃない沈まない不思議な気持ちになる円が高騰してた時代。

円を求めてきた移民たちの街、円都が強く、日本で働いて稼げた時代がある。

私は、円高だった時代の旅先で、日本人と分かればレストランのメニューを変えて持って来られ、その国の地元の方のメニューにある金額よりも値上がっているメニューでオーダーを取りに来られるのはいつもの事で、

私は「地元の人用のメニューでお願い致します」と変えて貰っていました。

御当地の草で出来たようなグッズを買って下さいと集まって来る方、

「おまけします、安くします、ここ1番安い」と日本語で売り込んで客引きをする店の人。

当時の日本では見る事の無い、旅先で体験した他国の商魂逞し商人達。

私は、そんな風景を観るのも好きで「日本はここまで商魂逞しくないよな~いつか、日本は抜かれるよね~」と思いながら冷静に買い物をしていました。

しかし、現在は、何処の国に行っても豊かになっていて、逆に、日本はどうなんだろ?と旅先で考えさせられますね。

今であっても、客の顔を見て視線の先の商品を直ぐに値札を移動させて「はい、これも2+1。はい、どれでも2+1。はい、買って下さい。」とセールスされる店の方。

私は「このぐらいの商魂逞しさが無いとね---」と旅先で感心しながら買い物をしています。

なんだか旅に行きたくなりました。昔から、一定の間隔で異国の空気に身を置きたくなります。

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